足底腱膜炎(足底筋膜炎)踵骨棘

足底筋膜炎は、かかとのやや前方に痛みを引き起こします。

踵からやや前方指先ににかけて痛みを感じます。

 

足底腱膜に炎症や小さな断裂を起こして痛みをもらたす病気です。 足底筋膜は、かかとから足の前足部に附着する強い靱帯であり、 足のアーチをサポートしています。

最初のうちは我慢できる痛みなので、我慢する人が多いのですがほっておくと痛みが慢性化していき、足が地面に着くことができなくなるほど痛くなることもあります。

 足底筋膜靭帯は、日常生活において負担がかかる箇所であり、 通常、これらの靭帯は、足の土踏まずをサポートする衝撃吸収材として作用していますが、 足に過度の圧力がかかると、この靭帯が損傷します。 そのために足底筋膜が炎症を起こし、この炎症がかかと痛の原因となります。

原因

妊娠している女性は、特に妊娠後期に足底筋膜炎が発症しやすくなります。

スポ-ツでよく走る人も足底筋膜炎を発症する可能性が高くなります。

 40歳〜70歳で長く立つ人は足底筋膜炎を発症するリスクが最も高くなっていますが、 男性よりも女性においてより多く発生します。

運動不足の人

運動不足の体は血行不良になりるので筋肉などがこわばって硬くなり、柔軟性や伸縮性が乏しくなります。

足のアーチが非常に高い、または偏平足など、足の異常があれば、足底筋膜炎を発症することがあります

ハイヒールなどのかかとの高い靴を長時間履いている人やは爪先立ちの不自然な姿勢がずっと続き足底腱膜がのばされてしまうので痛みが出てきます。

症状

足底筋膜炎患者の主な訴えは、かかとの底の痛みであり、 これは時間の経過と共に徐々に発症し、 両足に発症こともあります。

朝歩き始めた時、あるいはしばらくの間休憩をして動き始めに、痛みは通常悪化します。 階段を登ることも難しいことが多いようです。

 

 

診断

ほとんどは踵骨よりやや前方の足底筋膜の付着部に圧痛を認めます。

x線では足底腱膜の部分の石灰化や踵骨棘(骨の飛び出)を観察します。骨折などがないかどうか除外診断を行います。

 

磁気共鳴画像(MRI)で骨折のような他の傷害でかかとの痛みを引き起こしていないことを確認します。

 

治療

足底筋膜靭帯の炎症を抑えることが大事になります。。

急性期は足をあげた状態に保ち、15〜20分間氷で冷やし腫脹を抑えます。

運動によって起こっている場合は少し活動を抑えましょう。

アーチサポートを足の裏につけて足のア-チを保つことによって腱膜の伸展を抑えることができます。

ストレッチ体操も痛みを和らげるのに役立つことがあります。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS):靭帯の炎症を減少させるために使用されます。

 

ステロイドと局所麻酔薬を混ぜて患部に注射する方法も有効です。ステロイドは炎症を抑える役割があります。  

 

理学療法:足底筋膜とアキレス腱のストレッチを行います。 下肢の筋肉を鍛えることも有効です。筋力がつくことによって歩行を安定させ、足底筋膜上の負荷を軽減するのに役立ちます。

 

体外衝撃波:音波をかかとに照射し靭帯内に治癒を刺激します。 この治療は、あざ、腫れ、痛み、しびれを引き起こすことがあり、症状の緩和に一貫して有効であることは証明されていません。

 

手術:足底筋膜を部分的に踵骨から、剥離します。これは足のアーチが弱くなります。 他にふくらはぎの筋肉を長くする腓腹筋後退術もあります。

 

装具療法

 

ア-チサポ-ト:足底への圧力を分散することにより、痛みを抑えることができます。

ブーツ型のギブスを使用して、足を固定し治癒を促進することができます。 入浴時には取り外すことができます。

 

予後

ほとんどの患者は手術を必要としません。

症状が改善するまで、数ヶ月から2年間必要とすることもがあります。