低カルシウム血症とは、血液中のカルシウム濃度が低くなった状態(血清補正カルシウム濃度8.5mg/dl未満)のことです。症状が出ないことも多いですが、重度になると感覚異常やテタニーといった症状が出現します。
カルシウムは、からだの中で細胞の機能を調節したり、筋肉の収縮、血液凝固や骨の形成など様々な役割を担っています。カルシウムが不足することで、これらの働きに影響が現れ、さまざまな症状が現れます。
軽度の低カルシウム血症の場合、症状が出ないことが非常に多いです。一部の人で背中や足の筋肉のけいれんが見られることもあります。
特に病気があるわけでも体調が悪いわけでもないのに、検査などで指摘された方は軽度の低カルシウム血症であることが多いです。
この場合は、カルシウムを食事で積極的に取りましょう。
病気や薬などが原因で、カルシウムの濃度(7mg/dL未満)がとても低くなると感覚異常やテタニーだけでなく、痙攣,脳症,心不全が起こることもあります。
テタニー
不随意運動
心収縮力低下
心電図変化(QT延長)
テタニーとは手足におきるしびれのことで、軽症ではくちびるや舌、手指や足の感覚異常、重症になると手足のけいれんや、全身の筋肉痛、顔面筋のけいれんなどが特徴です。
グルコン酸カルシウム10~20mlをゆっくり静脈注射することで改善します。
テタニーではこのように症状がはっきり表れることもあれば、潜在性の場合もあります。潜在性テタニーを確認する方法として、クボステック徴候やトルソー徴候というものがあります。
クボステック徴候とは、外耳道の直前で顔面神経を軽く叩くと、鼻の左右両端(鼻翼)やまぶた、口角などで筋肉が収縮する反射のことを言います。ただし、急性低カルシウム血症の患者さんだけでなく、健康な人でも10%程度で見られることに注意が必要です。
トルソー徴候とは、上腕を止血帯やマンシェットで圧をかけたときに、手が助産師手位を示す現象のことを言います。助産師手位とは以下の画像のような状態です。
低カルシウム血症は血液検査で、血漿補正カルシウム濃度が8.8mg/dL未満になることで診断されます。
不安な場合は、一般的な内科で血液検査してもらうのが良いでしょう。どうしても何科か選ぶとしたら、副甲状腺機能の低下などを考える必要があるため、内分泌科が最善です。
低カルシウム血症になる原因としては、副甲状腺の病気や腎臓の病気、薬やビタミンDの欠乏、カルシウムの摂取不足などが挙げられます。
病気 |
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薬 |
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その他 |
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副甲状腺機能低下症により、副甲状腺ホルモンが低下し、それにより低カルシウム血症となることがしばしばみられます。
副甲状腺ホルモン(PTH)は体の中で、腎臓でのビタミンDの活性化を担っています。活性化したビタミンDは腸管でカルシウムを吸収したり、腎臓でのカルシウム再吸収を促進するといった、血液中のカルシウム濃度を上昇させる作用があります。そのため、副甲状腺ホルモンが不足すると、活性型ビタミンDが不足し、カルシウム濃度の上昇を抑え低カルシウム血症になってしまうのです。
また、PTHは腎尿細管でのカルシウムの再吸収の作用もあります。PTHが低下することでカルシウムの再吸収を抑え、さらに低カルシウム状態となると考えられています。
甲状腺摘出手術や副甲状腺摘出手術の後に低カルシウム血症が見られることがあります。多くは手術後1~2日後に見られますが、人によっては数か月や数年先に見られることもあります。
また、特発性副甲状腺機能低下症という子供で起こる遺伝病では、副甲状腺が無かったり、小さかったりするため低カルシウム血症をきたすことがあります。
偽性副甲状腺機能低下症では副甲状腺ホルモンは正常であるものの、臓器で副甲状腺ホルモンに対して抵抗性があることにより、副甲状腺ホルモンが正しく働かず低カルシウム血症になってしまいます。非常に珍しい病気ですので、一般の方は気にする必要はないでしょう。
ビタミンDは血液中のカルシウム濃度と深くかかわっているため、不足すると低カルシウム血症になることがあります。
ビタミンDは血液中のカルシウム濃度を上げる働きがあります。
これらのメカニズムを通して、カルシウム濃度を上昇させます。
などが挙げられます。
病気に関してはどうしようもありませんが、食事からの不足や日光に当たっていないなどは予防することができます。カルシウム不足になりがちで病気がない場合はしっかりと予防するのが重要でしょう。ビタミンDは鮭やシラスなど魚に多く含まれます。
また、薬については該当する薬を使用している場合は、医師と相談して別の薬に変えてもらうことを検討しましょう。
原因に応じてカルシウムやビタミンDの補充が行われます。低カルシウム血症は適切に治療を受ければ、手術などもないため、比較的改善しやすいです。
予後も良好ですので、低カルシウム血症になっても安心して治療を受けるとよいかと思います。
軽度の低カルシウム血症で病気がない場合 | カルシウムのサプリメントや食事の見直しで改善することが多いです。病院に行くと、カルシウム製剤を処方され、経口摂取する事が多いです。(ビタミンDはカルシウムを十分に摂取できている場合に有効です。) |
テタニーがある場合 | グルコン酸カルシウム10~20mLを10分かけて静脈注射します。ただし、数時間しか効果が続かないため、グルコン酸カルシウム20〜30mLを5%ブドウ糖液1Lに溶かし、半日から1日かけて追加注入します。 |
テタニー+低マグネシウム血症 | マグネシウムを補充することになります。カリウム、カルシウムに一時的に反応することもあるりますが、マグネシウム製剤での補充が改善のための近道です。 |
甲状腺や副甲状腺の摘出術後 |
カルシウムを経口摂取すれば十分なケースが多いです。ただし、腎不全の患者の場合は重症の状態が長引く可能性があるため、手術後に静脈注射によりカルシウムを補充します。基準となるアルカリホスファターゼ濃度が低下するまで、1g/日カルシウム元素の補給を5〜10日間が必要になることもあります。 |
腎不全 | 合成カルシトリオールを投与することが多いです。腎臓での代謝変換が必要ないためです。 |
副甲状腺機能低下症 | 0.5〜2μg/日の経口カルシトリオールを経口摂取することになります。 |
偽性副甲状腺機能低下症 | カルシウムの経口摂取のみで改善するケースが多いです。 |
ビタミンD欠乏症によるくる病 | 10μg/日のビタミンDの摂取を行います。骨軟化症がある場合は、125μg/日のビタミンDを1~3か月投与し、改善してから10μg/日のビタミンDの摂取を行います。 |
日光に当たっていない場合 | 日光に当たることや紫外線ランプが唯一の治療です。それ以外の治療は根本的な解決にならないことが多いでしょう。 |
低カルシウム血症について症状や原因、治療法などを解説していきました。
検査などで指摘され、医師に問題ないと言われている場合は特別怖がる必要はないでしょう。ただし、重症の場合は危険ですので、重症にならないようにしたいところです。
特に、ビタミンDやカルシウムの摂取不足、日光、薬といったものが原因の場合、しっかりと生活を見直せば低カルシウム血症になることを予防できます。これらはしっかりと予防するようにしましょう。
肩こりや腰痛は多くの現在人が持っている共通の悩みです。
最近の研究によると筋肉のこりや痛みは筋肉そのものにあるのではなく、その周囲を包む筋膜という袋にあるということが分かってきました。
筋膜は筋肉どうしを隔てる壁になっているだけでなく、全身の体型を維持するようなボデイス-ツのような役割をしています。
最近の研究で筋繊維自体に痛みを感じるのではなく、痛みを感じる場所は、筋膜にあるということが分かってきました。筋肉が損傷を受けるとその周囲の筋膜は固くなり肥厚してきます。その場所は筋膜が厚くなってこれを外から押すとひどく痛い圧痛点があり、ほかの場所にも放散痛を起こします。この場所をトリガ-ポイントといいます
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上の超音波エコ-でやや上部の白く線上になっているところが筋膜です。
この筋膜の凝り固まったところを薬液で直接リリースする(はがす)ことが出来ます
エコ-を見ながら筋膜に針先を侵入させ、筋膜の重積している中にに局所麻酔剤や生食を入れて筋膜はがしをするわけです。
この患者さんも筋膜はがしを行いましたが痛みや凝りはすぐに軽減しています。
慢性のめまいや頭痛が一緒に取れて喜んでいる患者さんもおられます。
肩こりや腰痛で気になっている方はご相談ください
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書類作成という役務の提供に際し、文書料が発生します。
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しかし注射のほうが飲み薬より効果がよいとか、注射の代わりになる方法ないとかいう場合は注射をせざるを得ません。
膝関節にヒアルロン酸を注射するのに、飲むヒアルロン酸があるからよいと思う人があるでしょうが、それは間違いです。飲むヒアルロン酸は胃酸で分解を受けますので関節に直接届くことはありません。またヒアルロン酸は高分子でないと効果はありませんが、これを直接関節に届けるのは
抗生物質も飲み薬より点滴のほうが効果が強いといえます。またインフルエンザなどの予防も注射しか方法がありません。
すなわち人間は注射を打たずに済ますことは非常に困難です。それでは注射を痛くなくするのにはどのような方法があるかをここに挙げてみたいと思います。参考にしてください。
針は素早く入れ、素早く抜くと痛みが減るといわれています。
2、細い針を使う
注射をするのにもちろん小さい針が痛くないのは当然のことです。
当院ではできる限り小さい針を使うようにしています。
3、注射するところを圧迫する、注射するところをつねる
注射をする部位を針を刺す数秒前からかなり強く圧迫しておき、手を放した瞬間に消毒して注射する と、痛みをあまり感じなくて済むといわれます。
また注射する前に皮膚をつねっておくと痛覚が麻痺を起こします。この方法も痛みをあまり感じなくなります。
4、注射する場所を工夫する。
例えば膝関節の場合,膝の外方より刺入するほうが、内側より痛みが小さいようです。さらに膝の膝蓋骨の
下方より刺入すると、ますます痛みは感じにくいようです。
当院では注射場所を工夫したり、刺し方を変えてみたりしてなるべく痛くないようにしています。
5、注射を打つ前に麻酔薬入りの張り薬を貼る。その後30分ぐらいしたら痛みを感じにくくなります。
また挫滅創はいきなり消毒をすると痛いので、キシロカインゼリ-を塗布して処置を行うようにしています。
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